ホストの貴方
「は…まじウケる。」
「なによ、本当だもん。」
「なんか…お前って…。」
言いかけると、葵は1つだけある部屋のベッドに勢いよく乗った。
そして、
「可愛い奴だな。」
って、確かに言ったんだ。
私は照れくさくて、何をしたらいいか分からなくて、ソファに腰をかけた。
「なぁ。」
すると、部屋から小さく葵の声が聞こえた。
「なに?」
「お前、膜は?」
「ま、ま…まく?」
「処女膜。」
「え、あ…はぁ…?」
「裂かれたの?」
「…多分。」
「そっか。」
「うん…。」
「痛かった?」
「多分。」
「多分ってなんだよ。」
「分かんないの、意識がよく。」
少しだけ間が合って、葵の口から出た言葉は耳を疑うような言葉だった。
「ごめんな」