ホストの貴方


それから私は、葵の為に手の込んだ朝ご飯を作った。

ベーコンエッグにポテトサラダ、それから紅茶とホットケーキ。

「作りすぎたかな?」

時計を見ると、もう七時を回っていて、私は葵を起こそうと、側に近寄って体を揺すった。

「葵、起きてよ。」

「ん…。」

その声と顔が凄く色っぽくて、私の心臓が高鳴った。

「ご飯出来たよ。」

その一言に葵はバッと起きて、周りをキョロキョロ見回した。

…可愛い。

そして、テーブルの上にある私が作った朝ご飯を見つけると、すぐに近寄ってイスに座った。

「犬みたい。」

「うるせえな、久しぶりなんだよ。こんな朝ご飯食えんの。」

こんなって、葵はいつも一体どんな朝ご飯を食べているんだろう。


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