― 君 色 星 ―





『毎日充実しとる』って、そんなわけないやんか。





ホンマはうち気付いとったんやけど、カズくんに真正面からホントのコト言われたくなかってん。





カズくんは、こんな夜の裏側の世界を知らんからこそ、


子供のような楽しそうな顔でずっと星を眺めとるからこそ、



メガネの奥の瞳が純粋なんやと思う。






ニセモノの愛で汚れたうちには、カズくんに浄化される権利すらないねん。





カズくん……



なんであなたはそんなにキレイなんや…?





触れたらいけんはずやのに、その引力にひかれて、つい触ってみたくなるやんか――。














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