― 君 色 星 ―
「今日は都合悪いらしいんや。でも一瞬だけ会いに来るゆうて言いよったから、家に帰って準備せなな」
「何の準備だよ?」
「『何』ゆうて…、分かっとるクセに。とりあえずベッドはキレイにせなな」
そこまで言うと、カズくんはあからさまに咳ばらいをした。
ぷぷぷ……
あんまりからかうのもあかんやろけど、カズくんの反応、おもろすぎるわ。
笑いをこらえながら何気なく天を仰ぐと、澄んだ黒い空に星がいくつもキラキラと輝いていた。