― 君 色 星 ―





「な、なんや、年上かいな。そりゃ悪いなぁ。…で、理由って何なん?」



「望遠鏡の位置が少しでも狂うと、見えるものが全然違ってくるんだ」





俺は下がりかけたメガネを直しながら彼女に言った。





「普通のデジカメやビデオとは、ズームの倍率が比にならないほど違うからね」



「へぇ…」






彼女は腕を組みながら物珍しそうに俺の天体望遠鏡を遠巻きに眺めていた。









「…見てみる?」





彼女のその視線が、望遠鏡をのぞきたそうにしていたので、俺は何となくそう聞いてみた。





すると…






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