― 君 色 星 ―
「…とにかく、これ以上香織に近付くな。また香織に変なこと言ったら、こんなんじゃ済まないと思え」
初めて誰かを殴ってまだ震えてるのに、当然これ以上の暴力はふるえるわけがないのだが…
ハッタリだと分かっていてもこれぐらい言っとかなければ、ヤツはまた香織の前に現れるだろう。
だが。
「ちょっと待って下さいよ。それはできませんね」
「何っ!?」
ヤツは勝ち誇ったような笑みを俺に向けながら立ち上がった。