― 君 色 星 ―
「どうせ今日も誤字脱字の最終確認で呼ばれただけだろうし。ま、スイーツ大好きな俺には、このケーキは多すぎるぐらいのバイト料だけどな」
「はあ…」
うちもレポートに関してはいい加減なテッちゃん派やけど、カズくんがそこまで完璧な人やとは思わんかったわ……。
「ところで、香織ちゃんこそ」
生クリームを口の端っこにつけたままで、テッちゃんが楽しそうに話しかけてきた。
「こんな時間に和彦の部屋にいるってことは、和彦の彼女かなんかなわけ?」
「え!?」