― 君 色 星 ―





「土星も地球と一緒で、少しずつ回転して向きを変えてるんだ。だから、毎年輪の見え方が違ってる」





俺が彼女の横で説明を始めたら、真剣に俺の話に食いついてきた。





「そうなん!?初めて知ったわぁ。地球には輪っかがあらへんから…、すごいなあ」





そう言って彼女は、また望遠鏡をのぞき込んだ。













色々と感想を漏らしながら、彼女はひたすら俺の映した土星の姿に見入っていた。





やっと望遠鏡から視線を外したかと思ったら…







「なあ!!お礼させてくれへん?」



「…え?」






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