― 君 色 星 ―
- side KAZUHIKO
昼下がり、午後イチの授業がなかった俺は、学食で遅い昼食を取りながらミニノートパソコンの画面を凝視していた。
だから、俺の右隣に誰かが座ったことなんて、全く気が付かなかった。
そう。
あの聞き慣れてしまった関西弁を聞くまでは―――。
「なんや、またよー分からん調べもんしてんの?」
いきなり聞こえてきた女の声に驚き、声の聞こえてきた右側を見ると、そこにはランチの乗ったプレートから箸を取り出そうとする香織の姿があった。