― 君 色 星 ―





なんだ?どうしたんだ、いきなり。





「うち、部屋間違うたのに、ベッドで寝かしてもろた上に、こんな綺麗な土星まで見してもろて……。せやから、お礼、させてや」





彼女は、『お願い』とでも言うかのように、顔の前で両手を合わせて俺に訴えかけてきた。






「別に構わないのに。でも、そこまで言うなら……」





家が隣だし、お菓子か何か取りに帰るのかと思っていた。







ところが、彼女は意外な行動に出た。






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