― 君 色 星 ―





「んん?カズくんはどう思う?偽善の愛、とか言うてもうたけど、家族のくれる愛は、みんな本物の愛なんかなあ?」



「…どうだろな」



「うちの家、複雑なんや。元はうちとお父ちゃんとお母ちゃん、3人で仲良く暮らしとった」



「うん」



「けど、うちが小学生の時、お母ちゃんが病気で死んでもうて…。でもそれから2年もせんうちに、お父ちゃん、別の女と結婚してな」



「うん」






たぶん、他の人には話したくない事情のはずだ。





だけど香織はご飯を口にしながら一生懸命話してくれた。






< 190 / 328 >

この作品をシェア

pagetop