― 君 色 星 ―
それはやっとのことで翔と付き合えた後も続いた。
一度翔にバレたこともあったらしいが、翔は何も言わずに許してくれた。
…今なら分かるが、その理由は、翔も同じことをやっていたから。
そして香織を本命だと思っていなかったからなんだろうな。
だが、それを無限の愛情と誤解した香織は、さらに翔という男とセックスという行為にハマっていった―――。
「ま、後はカズくんも知っての通りや。アホやろ?うち」
香織はこと細かく自分の悲しい過去を語ってくれた。
話し終わった香織は、本当にスッキリとした顔をしていた。
ベランダの柵を両手でしっかりと持ち、両腕をうんと伸ばして夜空を見上げた香織が、とても綺麗に見えた。