― 君 色 星 ―








白い湯気の立つコーヒーカップを二つ、ガラス製のテーブルに並べた。





香織は嬉しそうにしながら、そのうちの一つのカップを挟むように、両手の手のひらをくっつけてきた。






「さて。そろそろ始めても良さそうな時間だな」





香織の向かいに座った俺は、壁時計の示した時刻を軽く睨みつけた。





「…何が?」





まだ、意味の分かってなさそうな香織。





そんな香織に携帯を貸してくれ、と頼んだ。






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