― 君 色 星 ―
- side KAORI
ベッドに腰掛けて、ピンクの座布団の上に座ったケン兄ちゃんを見た。
ケン兄ちゃんは、すっかり社会の波に揉まれてしもたみたいで、うちが最後に見た時よりも、数倍大人の雰囲気を醸し出しとった。
「…元気やった?」
少し寂しそうに微笑みながらうちに聞いてきたケン兄ちゃんに、罪悪感を覚えた。
こんな顔させとんのも、うちのせいなんやろな。
「うん」
「三浦さんって人、ええ人やな」
「別に、彼氏ちゃうで?」