― 君 色 星 ―





「パート???あの女、パート行ってんの?」





うちの驚きの顔に、ケン兄ちゃんが少し慌てた顔をした。





「え?聞いとらんの?俺から話すのもアレや思うけど……、香織、東京の私立の大学やろ。学費と仕送り、そこそこかかるんちゃうんかな」



「ウソやん……」






うちの頭が一瞬、真っ白になった。





確かに、私立の大学ゆうだけでもかなりの学費がかかる、ゆうけど、それよりうちが意外やったんが、東京の物価やった。





一人暮らし用のマンションの家賃だけでも、家族で暮らすんかゆうぐらいの高さ。





今もろてる仕送りだけでは余裕がないからこうやってスーパーでバイトしとんのに、まさか…、あの女も働かないかん状態やったとは。






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