― 君 色 星 ―
でもな、香織に関しては、最初は確かにそういう気持ちだったかもしれない。
けど、いつの間にだったんだろうか?
俺はたぶん、香織に保護者以上の気持ちを持っている。
『守ってやらなきゃ』という義務感から、『守りたい』という俺の願望に変わっている。
もっとずっと―――
香織の側にいて、香織を守りたい。
人類の見つけた全ての星に名前があるのと同じように、名前がないように思えたこの想いは、実はみんな経験してきた想いで――、
ただ俺は、この気持ちに名前があることを知らなかっただけなんだ。