― 君 色 星 ―
「カズくん、ことよろ」
だが、その後にニッコリ微笑みながら俺に挨拶してきた香織を見て、俺は心が温かくなるのを感じた。
さっき徹司が俺に言ったのと、同じ言葉を言ってるのにな。
「そういやさ〜、和彦って香織ちゃんのこと…」
「おい!!徹司!!」
ヤバイ!!
コイツ、さっきの会話の内容、香織にペラペラしゃべる気じゃねえだろうな?
「え?なんなん?」
何も知らない香織は、うどんに七味をふって、麺をすすり始めた。
ズルズルッっと、豪快な音が辺りに響き渡る。