― 君 色 星 ―
「でもな、やっぱり帰って良かったわ」
そう言って、香織はまた一口うどんをすすった。
「…解決したってこと?」
「まあ、大方な」
「え?香織ちゃん、何かあったの?」
せっかく今からそれを聞き出そうとしてるのに、何でちょくちょく邪魔してくるんだ、徹司のヤツ…。
「いや、まあ、テッちゃんは知らんと思うけど、うち、しばらく実家帰ってなかってん」
ほら、香織がちょっと困ってるだろ。
「コイツのことは放っといていいから、話せる範囲でいいよ」
俺は好奇心旺盛な徹司を一瞥しながら香織に話を促した。