― 君 色 星 ―
「おばちゃん、ちょっと俺も邪魔してええかな?コイツも話したいことあるみたいやし」
ケン兄ちゃんもあの女の存在に気付いて、何も言わんうちの背中をバシバシ叩きながら話し掛けた。
「もう…っ!ケン兄ちゃん、痛いねん!!」
横のケン兄ちゃんを軽く睨みながら言うと、逆にケン兄ちゃんに真剣な目つきで見られた。
「香織。『ただいま』だろ?小学生やないんやから」
う…っ。
今のケン兄ちゃん、ホンマの兄ちゃんみたいやんか。。。
「…ただいま」
ケン兄ちゃんの視線を痛く感じて、うちは蚊の鳴くような小さな声でポツリと言った。