― 君 色 星 ―
「この留学生の審査基準はな、TOEFLのスコアと大学の成績と本人の熱意なんだ」
教授は砂糖とミルクを紙コップの中に入れて、それを掻きまわしながら言った。
「はい。確かに、書類にはそう書いていましたね」
「三浦君は、工学部全体で見ても英語も含めた成績が群を抜くほど良い。更に、提出書類に書いた留学希望理由。枠いっぱいにぎっしりと書かれていて、熱意をとても感じたそうだ」
「はあ…。ありがとうございます」
この留学予定者リストを見ると、俺以外、全員英文学科の学生だった。