― 君 色 星 ―





うちのドギマギした様子に気付いていないカズくんは、いつものようにうちに湯気の立ったコーヒーカップを差し出してきた。





「今日も寒かったなあ。カズくんの淹れたコーヒー、ホンマ癒されるわ」





うちは冷えた両手を温めようと、そのコーヒーカップを両手で包むように手にした。






「バイト、疲れただろ」



「んん?カズくんに会えるなら、こんなんちょちょいのちょいや」





正直な気持ちを言うたつもりやけど、実際口に出してみたら、かなり恥ずかしいなぁ。





「でさ、話なんだけど」



「えっ!?」






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