― 君 色 星 ―





おそらく、理論的に考えても出ない答えなんだろう。





自分の中から湧き出てくる、本能にも似た感情。





きっと、それが『恋』というものだろう。







今更自分の気持ちに気付くなんて、俺は大バカだな。





いざ、離れるって時に気付くなんて……。








香織が落ち着くまで、俺はずっと香織の身体を抱き締めていた。





温かい体温が、俺の身体全体に伝わってくる。





…人って、こんなにあたたかいんだな。






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