― 君 色 星 ―
「そりゃあ、離れるの惜しいよな〜〜。俺なら即留学断ってる」
しかも、俺らが両想いと仮定(いや、決定?)して話進めてるし!
「徹司…、単純だな」
「男は単細胞なんだよ。留学は本人のやる気さえあればいつでもできるけど、女はタイミングだぜ?俺がいなくなれば、すぐ次の男行っちゃうかもしれねぇだろ?」
「…徹司。お前……」
待てる女と付き合ったことないのかよ?
心の狭さを感じるな…。
…と言おうと思ったが、次の講義の教室に着いたので、口をつぐんだ。
「ま、最終的に決めるのは和彦だしな。俺の考え言ってもしょうがないし」
徹司は俺にそう言って教室に入って行った。
俺は黙ったまま、徹司の後に続いた。