― 君 色 星 ―
「…うち、ちゃんと待つ。せやから彼女にしてくれへん?」
これ、現実に起こってることだよな?
俺の夢とかじゃないよな?
だって、こんな上手くいくわけないだろ?
「………」
どう返していいのか、全く分からなかった。
なぜなら、俺は人生で初めて女性に告白されたから。
「…やっぱり無理やんなぁ。うちみたいな夜の世界におった女が、1年半も待てるわけないゆうて思うよなぁ…」
俺が返事もしないで黙りこくっていたら、香織が突然ぼやき始めた。
「でもうち、カズくんなら待てそうな気ぃするんや。うち、それぐらい本気の恋、しとるんや」