― 君 色 星 ―





こんなにカズくんの顔を近くに見ながら話をしたことがあったかいな…?





布団の中でカズくんに抱き締められとるもんやから、うちの身体はホカホカあったかい。








「カズくんは、なんでそんな宇宙が好きなん?」





うちは、ちゃんと聞いたことがなかった。





カズくんが宇宙に魅せられる理由――。








「え?そうだな…」





カズくんはうちを抱き締めたまま、しばらく黙って考えた後にこう言うた。






「小さい頃は、本当にただ『綺麗だな』って。『地球の外の世界はどうなっているのかな』って。誰もが抱く好奇心だったと思う」






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