― 君 色 星 ―





「だからさ」





カズくんの腕の力が少しだけ強くなって、うちは更にギュッと抱き締められる形になった。






「どんなに遠くても、お互いがお互いを影響し合える。それは宇宙の世界だけじゃない。地球に生きる、ちっぽけな人間だって同じことなんだと、俺は思ってる」






カズくんの身体が熱い。





…確かに、そうやな。





遥か遠い太陽の恩恵をうちらが受けられるのと同じくらい、どんなに遠くても通じ合える愛情がある。





それは、うちらにも言えるんやって……





うちも信じるよ、カズくん。






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