― 君 色 星 ―





この明かりが星…、か。





きっとショウの言葉が正しいんやって自分に言い聞かせとったら、不意にあの男の顔が頭に浮かんだ。






カズくん。






こんな何も見えそうもない夜でも、彼はきっとあの望遠鏡を眺めとるんやろう。





…あの、子供のような生き生きした瞳で。





そう思たところで、隣を歩くショウの手の力が少し強くなった。





ショウの手の温かさを感じる。







…あ゛〜〜〜、でもうちはショウの彼女なんやし!





あんな天文オタクのコト考えんの、もうやめよ。






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