― 君 色 星 ―
「………、、、であるので、この技術は人工衛星だけでなく、ロケットにも応用できると考えます。以上」
パチパチパチ……
壇上で昨日仕上げたレポートを読み切ると、それを聞いていた研究室の仲間から、大きな拍手が沸き起こった。
「いやあ、さすが三浦君だね。この課題、君が最優秀だ」
鳴り止まない拍手の中から教授が現れて、壇上の俺の隣に立った。
そう、ここは大学の俺の属する研究室の中。
先日教授から出されたお題に従ってレポートを書いて、今日その発表会をしている。
最後に発表した俺のレポートがどうやら教授のお気に入りになってしまったらしい。
「みんなも三浦君に負けないように、次回のレポートを頑張ってくれ。……おっ。そろそろお昼だな。じゃあ今日はここまで」
初老の教授は手早く自分の腕時計で時間を確認した後、解散を告げた。