― 君 色 星 ―








久しぶりに自宅のドアを開けた。





その瞬間、ドアの向こうからむっとした空気が流れ込んできた。





「う゛っ!!なんや変な臭いするなぁ…。やっぱショウの部屋、行かへん?」





うちは恥ずかしなって、鼻をつまみながらうつむいてショウに言うた。





鼻が詰まったようなうちの声が、マンションの廊下に響き渡る。







でも、ショウはそんなうちの横をスッとすり抜けて、堂々と部屋の中に入って行った。





「ちょ…っ!ショウ!?」






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