― 君 色 星 ―





慌ててうちも追いかけて、自分の部屋の中へと入った。





ショウは一直線に部屋を突っ切って、奥にあったベランダに通じる大きな窓を開け放った。





その次の瞬間、部屋に冷たい夜風が入り込み、カーテンをゆっくり揺らし始めた。





うちは慌てて電気をつけて、窓の近くにいたショウに駆け寄った。





すると、ショウはベランダからの風でその綺麗な金髪を揺らしながら、ふっとうちに笑いかけてきた。






「やっぱり家に帰ってなかったんだな。たまには家に帰って空気の入れ替えしないと。あと、長期間留守にしてたら、泥棒にも入られやすいし………」






窓の外を眺めながら話すショウに、うちは思わず抱きついた。






< 54 / 328 >

この作品をシェア

pagetop