― 君 色 星 ―





何故だか分からないが、香織のいやらしい喘ぎ声が俺の頭の中を支配する。





初めて出会った時、俺が香織に襲われそうになったからか…?





今はとにかく、気を紛らわせたかった。





「そう、俺。今から出れそうか…?」





何となく話し相手が欲しくて、徹司を誘おうとした。





携帯電話を肩と耳の間に挟んで話しながら、玄関のカギをかけようとしていた…






その時。






いきなり隣の405号室の玄関のドアが開いた。





危うく携帯を落としそうになるほど驚いた。






< 60 / 328 >

この作品をシェア

pagetop