― 君 色 星 ―





か…、香織?







俺は自分の部屋のカギを締めた後、部屋から出てきた人影をチラリと横目で見た。





だが、そこに立っていたのは、俺の予想とは違う人だった。










一目で目立つ、前髪がやたら長いストレートの金髪。





耳には何個ついてんだか分からないぐらいのシルバーのピアスがじゃらじゃら。





そんなチャラい顔の割には、ビシッと着こなされているグレー系のスーツ。





…そんな男が、俺の視線に気付いて、目だけ俺の方に向けてきた。





長い前髪の間から見えた彼の視線は、妙に冷たく感じた。






< 61 / 328 >

この作品をシェア

pagetop