― 君 色 星 ―
「なんなんだよ、和彦。急に呼び出すなって言ってんだろ?」
喫茶店の通りに面した大きなガラスの側に席を取った俺の、テーブルを挟んだ正面に、明らかに急いで来たと思われる徹司が息を切らしながら文句をブツブツ言いながら座った。
「夜中に悪いな」
俺は一応徹司に謝りながら、徹司の前にメニューを差し出した。
「昼間はよくあるけど、そういや夜中に和彦に呼び出されるのは初めてだな」
少し気持ちを落ち着けたらしい徹司は、メニューに目を通し始めた。
そんな徹司の言葉に苦笑いをしていると、先に注文していたコーヒーが俺の元にやってきた。