― 君 色 星 ―





『なあ…、確かに俺、香織には関係ない男かもしれへん。けど、俺も親父さんには世話になっとるし、よう知っとるから、話せることあると思うんや』






また…、そうやってケン兄ちゃんは偽善者ぶるんやな。





そんなん、もうだいぶ前から嫌気がさしとんや。






『香織?』





やっとうちが何も言わないことに気付いたケン兄ちゃんが、うちの名前を呼んだ。





そんなトコも嫌やねん。





自分の喋りたいことだけ喋って、スッキリしたいだけやろ?






< 83 / 328 >

この作品をシェア

pagetop