僕と君
期待
「孝介君、おはよ」
「はよ、麻衣」
辛い朝練が終わってからの教室、
ダルい、としかいつもは思えないのに
麻衣に恋をしてから、教室に行くのが楽しみになる。
「孝介君、あのさ」
「ん、何?」
「今日、一緒に帰らない?」
「でも、俺部活あるよ?」
嬉しいけど、終わるのが遅いから
迷惑が掛からないよう、断ろうとした。
けど、
「ううん、いいの。待ってるから。」
麻衣の目を見たら、なんだか断れなくなり
いいよ。と答えた。
「じゃあ、教室でまってるね。」
嬉しそうに麻衣が言う。
そんな顔すんなよ。期待しちまうじゃねーか。