団☆乱ラン【番外編】〜須具利家のシーズンイベント〜
『24日は友達に誘われて、教会の賛美歌に参加するの。だから…プレゼント先に渡しておくね!』
昨日の夕飯時、檸檬が大きな袋を抱えながらそうみんなに声を掛けた。
兄弟たちは色々ブーイングしたけれど、
“ヤッター!父さんには何をくれるんだ?”
『うん!父さんにはね、腹巻きだよ!』
にこにこ笑顔の檸檬の手には、可愛くラッピングされたプレゼントが一つ。
『今年は、全部ハンドメイドにこだわったんだよ?内緒で作るのって、大変だったんだから!』
「「「「「「!!!!!」」」」」
ハンドメイドの一言にみんなの目の色が変わった。
勿論、誰一人例外なく。
なのに……忘れるなんて………
「…信じられない。」
「…私も、信じられないです。」
耳に入ってきた声に彼女の顔を凝視した。
「私からの告白が、そんな…信じられないぐらい嬉しいだなんて!?」
「!?」
ま、正に勘違い女!
痛くて、勘違いなんて最悪だ……。