dim.

　話してても、電話の人の声が私の頭の上から聞こえてくる。ホントに背が高い。

「背、高いよね？」
「あぁ、お前はちっちゃいな～。」
「はい？ちっちゃくないし…平均的じゃん？」
「俺にはちっちゃい。」
「何それ、俺様基準？？」
「おう。」

　186㎝と157㎝…

　小学校の時に使ったでっかいものさし1本分

　たしかに、私はちっちゃいかも。

「てかさ、無駄にでかいんじゃないの？」
「うるさい！その口はガムテープものだな。」
「うわ～、こんなかわいい女子高生に、ガムテープとか…。」
「かわいいってのは、余計だろ。」
「いや、そこはマストですから。」
「自分で言うな。」
「じゃあ誰が言うのよ？」
「知らねぇ。」
「なんだかねぇ…。」

　憎まれ口ばっか出てくる。会話はけんか腰だけど…それが不思議と嫌じゃなかった。