dim.
 ドライブなんて、子どもの私にはよくわからなくて。
とりあえず、電話の人がいい景色だって言う港へ向かうことにした。

「先に飲み物買ってからだな。」
 
 そう言って、港に向かう途中のコンビニへ車を入れる。

「お前も一緒に降りるか?」
「あ、うん。そうだね。」

 さっきと変らない微妙な距離感で店内に入った。この無駄にでかいお兄さんはさっさと暖かい缶コーヒーを選び、
「お前は子どもだからこれだな!」
ってニヤっと笑ってココアを取りだした。

「それ、すごい子供扱いじゃん。」
「んぁ?じゃあコーヒー飲むのかよ。」
「え…いや、苦いの嫌い…。」
「ほら、ったく。これでいいな?」
「うん。」

 コーヒーとココアを持って、さっさとレジに行ってしまった。
私1人だけ残されて、慌てて後をついて行く。財布を出そうとしてたら

「これくらい俺がおごってやる。」
ってふっと笑ってジーンズの後ろポケットから財布を取り出してお金を払ってしまった。

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