FAIRY†SONG
それぞれの夜
「‥大‥丈夫‥」
エルアが立ち上がる
少しでも力が入るだけで痛んで
とっさに手でお腹を押さえた
痛い、この言葉を必死にこらえた
「あたしが‥弱かったから‥この怪我はあたしの弱さの証だよ」
コルトの方へ歩いていく
謳が終わっていく
「お疲れ、コルト」
「‥エルア‥無事でよかった‥」
コルトの茶色の瞳が潤んだ
『神子、竜騎士、そして仲間達よ。ご苦労だった。今日はゆっくり休むといい。神子と竜騎士とってつらい夜となるだろうからな‥』
「まだ‥なにかあるの?」
アルが心配そうに言った
『神子の力は、大きすぎるからな‥いずれわかる。次は、光の柱から見て東に向かえ。そこで待つ』
シーヌは光に包まれ消えた
これで終わりだと、誰もが思った