FAIRY†SONG
光に包まれた後
現れたのは広い場所だった
「あれを倒せばいいんだ?」
エルアの瞳に写ったのは
氷の力をまとった魔人
エルアより背が二倍近く高い、
そして鍛え抜かれた肉体
目が合うと
魔人は消え
「‥な‥っ!!」
エルアの目の前にいた
剣を構えるのが
少しでも遅かったら
氷を纏った魔人の腕が
顔に当たっていただろう
「‥速い‥っ」
魔人の拳は容赦なくエルアを襲う
避けるのが精一杯
速くて見えない‥
「‥っ!!」
拳がかすった
この服の意味が
わかったような気がした
肌に直に攻撃が当たる
防御力は0に近い
エルアの体に小さな傷が
いくつもできていく
剣で受け流しても
魔人のスピードが速くて
追い付かない