何色?キミ色、恋の色。 ①
そして、自分が怖い…。想えば想うほど考えてしまう。
龍弥…行かないで。教室なんて行かないで…。
もう少し傍に居て欲しい。


『おい。何だよ??。その手は…。』
その手?。ふと私の左手を見た。龍弥の制服の裾を掴んでいる
私が居た。
「わ・ごめん!!。」
急いで手を離した
『別にいいよ。気にしてねーし。じゃ、帰りな。』
帰り…迎えに来てくれるのかな??。



昼休み。私は外の空気を吸うため外に出た。
人が少ない所を選び、体育館の裏側の庭へ行った。
「ねぇ、君さー、内田 華那でしょ?。」
突然男4人が私に話しかけてきた。
「そうですけど…貴方達って。」
「アンタさぁ、以外と可愛いよね?。夏樹の彼女?。」
うざい…。この人達は隣のクラスの不良系存在。
「違いますけど…。」
リーダー的存在はこいつ。髪の毛は長くて、茶色。
ズボンは腰パンでだらしが無い。
名前は真田 夢斗。
「へぇ…夏樹って調子こいてね?。だから…。」
夢斗は耳元で"殴っちゃっていい?"と囁いた。
「何で?龍弥は関係ないでしょ?。」
私は思わず強い口調で言った。
「は?。弱い女が強がんじゃねーぞ?。」
そう言い私の胸倉を掴んだ。
「離して!。」
そう言い夢斗の手を振り払うと殴られそうになった。
「ッ…!!。」
私は身を隠すといきなり動きが止まった。
『華那に触ったら殺すぞ?。』
何があったのかしばらく分からなかった。
ゆっくり目を開けると、息切れした龍弥の姿があった。
「りゅ・龍弥?!。」
すると夢斗はキレた。
「お前が悪りーんだろ??。」
龍弥の事を突然殴った。
"いってー"と言い龍弥は殴り返した。
それから何発殴って殴られただろうか…。
「ただじゃ済まねーぞ。夏樹。」
『いつでも来い。ざこ。』
夢斗が去っていくと痛々しい傷を私はただ見つめる事
しかできなかった。
そして、龍弥の口から血が出ていた所を触った。
「痛い…?。」
私の手を解くように掴んだ。
『痛くねーよ。慣れてるから。』
「…ごめんなさい…。」
『何で華那が謝る?。俺が勝手に…。』
「ッ…ッ…。」
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