恋のMELODY
後5日あるということで、私をとりあえず城に帰してくれることになった。
4人には悪いけど・・・
私は牡丹の村に来るつもりはもうない。
郁達をおいて自分だけ助かろう何て・・・
そんなことできない。
「こっから1人でいけるか?」
城の目の前の木の陰までつれてきてもらった。
「ありがとうございます」
「連れ出したのは俺たちだしな」
私を連れて此処まできてくださったのは力丸様。
大勢でいったら見つかってしまうから、ということでそうなった。
「気ぃつけてな」
右手をあげてもと来た場所へと足を進めた。
それを見送って私は城内へとむかう。
私がいなくなって騒ぎになっていないだろうか?
「キュウン」
懐からひょっこり顔を出した桜羅。
「だめよ、桜羅?城のものに見つかったら殺されてしまう」
「キューン・・・!」
再び懐に戻る。
そんな桜羅が面白くて思わず笑みがこぼれた。