恋のMELODY
緑に囲まれた綺麗な風景に、大きな城。
そして、その周りには村がある。
「若殿様が姫様にお会いしたいとずっと申していらっしゃいました」
「そうですか。では参ります」
城の前まで着くと何人もの女中が外に出て待っていた。
「姫様。ようこそ水楊の国へ」
手を差し出され私は馬からおりた。
外面いつもと変わらないような顔つきをしているが、内面混乱しているのが私の本音。
さっきから頭にうかぶのは父上や国の皆の事。
そして郁の事。
それから…
瑠真というあの侍。