恋のMELODY
「柚姫様。こちらで若殿様がお待ちです」
いろいろ考えているといつのまにか城に通されていた。
すすめられた先には若殿様が座っていた。
歳は私とそう変わらないであろう。
「よくぞ参ってくれた。そなたに会える日を待っていた」
ニッコリと微笑むその笑顔は太陽のようだ。
「初めまして。津志田の柚でございます」
一礼してから向き直った。
「わしは水楊の永朋と申す」
「永朋様。良き名でございます」
しばらく話してから私は郁が目覚めたと聞き郁の元へ急いだ。
「郁!!!」
「柚姫様!!」
布団から起き上がろうとする郁を布団に寝かせ抱きしめた。
「よかった!!!」
「申し訳ございません柚様。ご心配をおかけしました」
いつものようにニッコリと微笑む郁。
その笑顔が見れてホッと落ち着く。