恋のMELODY
『若殿様は柚姫様をお嫁に迎えいりたいと思っていると思のです』
「そんなはずないでしょう?」
郁が急にへんなことを言うから驚いたが、ただそれだけだった。
郁は耳から離れ、また横になってから
「姫様ったら…鈍いんですから!!」
そう言って笑った。
若殿様が私を…?
まさか。
郁と話しているとあっという間に時間はたっていった。
「柚姫様、郁様、お昼のお支度ができております」
1人の女中が入ってきた。
「あ、あの!様付けなんて・・・私は女中ですので!!」
郁が焦りながら入ってきた女中に頭を下げる。
「いえいえ、女中とはいえども・・・」
「様付けなんてなれませんので!!!!!!」
言葉をさえぎって郁は必死に訴えた。
そんな郁はすごく可愛いと思う。
しばらくこの2人の討論は続き・・・
「じゃぁ・・・せめて郁さんでお願いします!!」
「まぁ・・・それなら・・・」
ちょっと不満そうだが結果は郁が勝った。
負けた女中は名前を呼び捨てにするのに慣れていないらしい。
この2人は面白いコンビになりそうだ。