恋のMELODY
ギュッ
急に永朋様は私を抱きしめた。
「え・・・!?」
「柚様・・・わしと祝言をあげてくれ」
「・・・!!」
「わしは・・・ずっと柚様を想っていた」
こ・・・この状況・・・
どうしたらいい・・・の?!
「私なんか・・・」
「わしは本気で・・・柚様を好いている」
バッ
「申し訳ございません!!少し考えさせてください!!」
柚は永朋の腕をほどき城のほうへ走っていった。
「あ、柚姫様・・・」
タタタタタッ
すごい勢いで走る柚。
ガラガラッ
バタンッ
廊下を猛スピードで走り襖を開け郁の待つ部屋へと入った。
「はぁ、はぁ・・・」
もちろん日ごろ走らない姫様が猛ダッシュをしたからには・・・
息が切れないはずもなく柚は肩で息をしていた。
「柚姫様?!どうなさいました?!」
それを見、驚くのが郁と・・・
「ひ・・・姫様ぁ!!!」
紀代・・・?!
「ちょっと走っただけ・・・そんなに焦らなくても・・・」