恋のMELODY
「ぅっ・・・でも相当威嚇してるぜ~??」
柚のキラキラした目で見つめられ頬をうっすら染める瑠真。
「怖がってるだけです!」
そう言って柚は化け狐に近づいていった。
「おいっ!柚っ!!」
この子は怖がっているだけ。
ただそれだけ。
「ほらっ、おいで?怖くないよ」
狐の前に私は手を差し出した。
「ルルル・・・」
「平気よ。さぁおいで」
柚はニッコリと微笑んだ。
そんな笑顔に心を許したのか
「キュウン」
今までの声とは全然違う、可愛らしい声で柚の方に歩み寄ってきた。
「ほらっ平気でしょ?」
柚は化け狐を抱き上げた。