恋のMELODY
辺りはもう真っ暗だった。
足元を照らすのは強く輝く大きな月の光だけ。
「ふぅー…」
静かに息を吐く柚。
前に瑠真様と…永朋様とお会いした場所に腰を掛けて、まだ来てない永朋様を待った。
「お前は顔を覗かせちゃだめだよ?」
懐にいる桜羅にそっと呟いた。
「キューン」
その言葉に反応する桜羅。
「柚様?」
ドキッ
永朋様…。
「こちらです」
スッと立ち上がって永朋の前まで歩む柚。
「お待たせしたしまったでしょうか?」
「いいえ、そんな事ありません」
言わなくては…
私の決意した事を…