保健室ノ秘メゴト
だってこんなの、重いに決まってる。
相良くんにとってあの日のことなんて、ただ目が覚めたら隣に私がいて、おまけに何の抵抗もしなかったから、都合がいいと一度抱いただけ、とその程度のことだろう。
「…も、いい加減に放して」
恋しい温もりは危険。
隠さなきゃいけない感情が溢れそうになる。
思い、身を捩るが、絡まった腕は弛むどころか力を増した。
「先生、俺さ、あの時すげぇイイ夢見たんだよ」
「あの時…?」