保健室ノ秘メゴト
きっと彼はここに今日も来る。
そう思っていると、
「センセー、眠ィから休ませて」
「っ!」
背後で突然ガラリと扉が開いた。
予測していたにもかかわらずビクリと肩が跳ね上がる。
「ベッド空いてる?」
振り向くと、件の生徒が入り口に立って不思議そうにこちらを眺めていた。
明るい茶髪、一見黒いけどよく見ると僅かに蒼い瞳、そして着崩したブレザー。
絵に描いたような派手好きな不良に見えなくもない彼だけど。